あまりお金をかけずに、ただしいつまでにとか期限は設けずに時間をかけて、ちょっと広い庭を花でいっぱいにすると決めた三年目のSAKU庭。
この庭の環境や、私の草花の育て方のクセに合っていて、あまり手をかけなくても無理なく育ってくれる植物はなんなのか?
見きわめるためにも目についた種をたくさんまきはじめました。
うまく育った苗と、買ってきたチューリップの球根をぎゅっと一カ所にまとめて植えると、

見たかった景色を作ることができました。
部分的には。

全体として見ると、まだ何も植ってない場所が多くてスカスカな印象なのでした。
さて、四年目の庭です。
三年目に育てた花の中から、この庭の環境に合っているし、もっとたくさん育てたいと思った花の種取りをしました。
それは、ネモフィラ、パンジー、オルラヤ、千鳥草、ニゲラ、千日紅、百日草、マリーゴールド、ポーチュラカです。
どれも一年草、または一年草扱いの草花ですが、気温が上がるとぐんぐん育つし、こぼれ種でも育つくらい増やしやすくて丈夫なので、ガーデニング初心者だけど早く庭を花でいっぱいにしたい時には、最適だと思います。
どれも、よくある、普通の花かもしれませんが、素朴な草花が風に揺れていて、特に守られもせず生きているようななにげない風景に、私は美しさを感じます。何より、種をつなぐことで、命の営みに自分が介在していると感じられることは、深い充足感を与えてくれます。

それとともに進めたのは、庭の主役を作ることでした。
私の好みは、淡いピンクや水色の小花で、線が細くて素朴ではかなげ(と見せかけて丈夫)な草花。
自分の庭だから好きな花だけを植えればいいのだけど、でもそれだけを集めると、めりはりがなくて、ぼや〜っとした印象になるのも事実。
なのでぱっと華やかな、それだけで目を惹くような、主役になる花を作ろうと思いました。
真っ先に思いついたのはやはりバラ。バラのない庭は庭じゃないとかいうようなイギリスのガーデニング格言もあるし、星の王子様がお水をあげたのもバラだし、私もいつかは自分だけのバラを育てたいと夢に見ていました。
でも……バラは高い。お値段もそうだけど、育てるハードルは更に高い。誘引も大変そうだし、毎月消毒なんて、到底できっこない。小さい苗は安いと言ったって、弱々しい苗をしっかり育てる技術がなければ、消えてしまうだけ……。
何十本ものバラをこともなげに管理して、美しい庭を作り上げているブロガーさんは大勢いますが、本当に尊敬しています。何十本は無理でも、何本かのバラなら、私でもできるかな? やっぱり、やってみたいかも。
あまりお金をかけずに庭を花でいっぱいにすると決めていたこともあり、迷いもしましたが、ここはお金をかけて、大苗を買って育ててみることにしました。

ピエール・ドゥ・ロンサールです。
どのホームセンターにもあるんじゃないかというくらい定番で、日本で一番育てられているとも言われている品種ですね。
病害虫に強いと言われている新しくてまだあまり育てられてないバラにも惹かれましたが、1985年作出でありながらこれだけ長い期間、それも日本中で育てられているということは、初心者でも育てられるくらい強い品種なのではと思い、ピエールドゥロンサールを選びました。
樹勢が強いツルバラということで、地植えしたら奔放に枝葉を伸ばして、ちょっと広い庭を花でいっぱいにするのに適しているともしれないという思いもありました。
でもまあなんと言っても、あの美しさです。

SAKU庭にしては奮発して大苗を買ったので、植えて一年目でもすぐに花を楽しませてくれたのも嬉しかったです。
とはいえ、この子の本領発揮はまだ先のこと。バラが育つのと一緒にガーデニングの技術も伸ばしていきたいと、思いもあらたにしたのでした。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
もうちょっとだけ続きます。